出演者のご紹介 | 古楽器によるヘンデル「メサイア」帯広演奏会 2017

ソリスト

中丸 三千繪- ソプラノ -

桐朋学園大学声楽科卒業。同大学研究科修了。
在学中よりニューヨーク・ザルツブルグに留学。
1986年、小澤征爾指揮、R.シュトラウス「エレクトラ」のタイトルロールでデビュー。
1987年イタリアに渡り、1988年第3回「ルチアーノ・パヴァロッティ・コンクール」優勝。ヨーロッパデビューを果たす。第4回「マリ ア・カニリア・コンクール」優勝、第27回「フランチェスコ・パオロ・ネリア・コンクール」優勝。これを機にミラノ・スカラ座と出演契約を結ぶ。 1989年『愛の妙薬』でルチアーノ・パヴァロッティと共演し、アメリカ・デビュー。 1990年RAI(イタリア国営放送)主催「マリ ア・カラス・コンクール」に優勝し、欧米各国より出演依頼が殺到する。

以来、ミラノ・スカラ座でのムーティ指揮、ワーグナー『パルジファル』など、世界各国の歌劇場で、プラシド・ドミンゴ、ホセ・クーラ、ロリ ン・マゼール、ケント・ナガノをはじめとする当代一流の音楽家と共演。1994年には、ベルサイユ宮殿での英仏チャリティ神前コンサートに、 故ダイアナ妃ご臨席の下、フランス代表として出演。

1995年、MODA(イタリア貿易振興会)Made in Italy賞を受賞。1997年、歌舞伎座にて史上初めてとなるソロ・リサイタルを行い、大きな話題となった。東芝EMIより20タイトルのCDをリリー ス。ホセ・クーラ、ダニエル・デッシーらとローマ国立歌劇場のマスカーニ「イリス」、ベルリンフィル12人のチェリストとの録音にも参加。ま た、著書「マリア・カラス・コンクール スカラ座への道」、エッセイ集「声のある時間」を出版。

1998年より、日本各地で小児ガンの子どもを支援するチャリティコンサートを行っており、天皇皇后両陛下ご臨席のチャリティコンサートに も出演するなど、社会活動においても高い評価を受けている。日本国内においても、リサイタル・ツアーの他、フィルハーモニア管弦楽団、ハンガ リー放送交響楽団、スロヴァキア国立放送交響楽団などの日本公演にソリストとして出演。2001年にはポーランド国立歌劇場日本公演「椿姫」 ヴィオレッタ役で出演、絶賛を受ける。またメジャーリーグ開幕戦開会式、サンフランシスコ講和条約締結50周年記念式典(於ワシントン)、日 本ダービー、サッカー国際試合などの国際的イベントにおいて日米両国国歌を斉唱。2006年、イタリア文化への貢献で“イタリア連帯の星勲 章”コメンダトーレ章(Commendatore dell’ Ordinedella Stella della Solidarieta Italiana)をイタリア大統領より授与。

最近では2006年にニューヨークでリサイタルをし、ライブCDを制作。2007年にはパリ、モナコ(モンテカルロ劇場)でリサイタル、 2008年にはアーノルド・ウェスカー原作、三枝成彰作曲モノオペラ「悲嘆」を初演。2009年にはパリ、ボルドー等のオペラハウスに出演。 同年12月に演劇界の巨匠、鈴木忠志演出によるオペラ「椿姫」(飯森範親指揮)ヴィオレッタ役で出演し大好評を博した。2010年、トルコに おける日本イヤーでは日本代表アーチストに選ばれ、大統領臨席の下にコンサートを行う。秋には、ミラノの大聖堂、ローマのバチカンでもコン サートを開催、2011年9月に三枝成彰作曲「悲嘆」、プーランク作曲、ジャン・コクトー原作「人間の声」と一晩で2つのモノオペラ(奥田瑛 二演出)を一人で演じ、歌い切り、3夜にわたりTV放送された。2015年プラハ国立歌劇場日本公演「椿姫」にヴィオレッタ役で出演。

樋口 達哉- テノール -

福島県出身。武蔵野音楽大学卒業、同大学院修了後ミラノに留学。カルーソー国際声楽コンクール最優秀賞等、受賞歴多数。ハンガリー国立歌劇場『ラ・ボエーム』でデビュー後、ミラノ・スカラ座、メトロポリタン歌劇場管弦楽団等と共演し各地で出演を重ねる。2010年にはミラノ大聖堂、サン・ピエトロ寺院(ヴァチカン)において『レクイエム』(三枝成彰)公演で大成功をおさめる。2014年にはイタリアとサン・マリーノ共和国に於いてジョイント・リサイタルを開催。国内に於いても、新国立劇場、二期会を中心に活躍の場を広げる。新国立劇場では『トスカ』『蝶々夫人』『ファルスタッフ』『ナブッコ』等で大役を演じ好評を博す。二期会公演では『ダフネ』のデビュー以来『仮面舞踏会』『エフゲニー・オネーギン』『椿姫』『蝶々夫人』『ファウストの劫罰』『こうもり』『ホフマン物語』と立て続けに主演しいずれも高い評価を得る。本年3月にはびわ湖ホール・神奈川県民ホール・iichiko総合文化センター共同制作『さまよえるオランダ人』にエリック役で新境地を開拓し大絶賛を浴びる。コンサートにおいても『第九』はもとより、オペラ界のスターが集結する『NHKニューイヤー・オペラコンサート』、『題名のない音楽会』等で活躍。2014年、世界的ピアニスト、V.スカレーラとのリサイタルでは大好評を博した。イタリアの太陽を想わせる輝きのある声と華を持ちあわせ、気品あるたたずまいはまさに【オペラ界の貴公子】。日本を代表するテノールとして多くのファンを魅了している。男声ユニット『ザ・ジェイド』としても活躍。ソロ・アルバム『Per te』、『Passione』をリリース(ソニー)。二期会会員。武蔵野音楽大学、東京芸術大学大学院各講師。

駒ヶ嶺 ゆかり- アルト -

札幌出身。北星学園女子高等学校音楽科を経て札幌大谷短期大学卒業後、専攻科・研究科終了。
96年、舘野泉音楽監督『ノルデックライト in SAPPORO』おいて、北欧歌曲に初めて出逢う。98〜01年フィンランドにて、舘野泉氏、マリア・ホロパイネン氏の許で研鑽を積む。日本大使館主催『フィンランド日本修好80周年記念演奏会』『ミレニアムコンサート第九』のソリストを務める。98年〜07年開催の『オウルンサロ音楽祭』において6度に渡りリサイタル、室内楽歌曲、宗教作品のソリストを務める。
 帰国後は日本シベリウス協会「シベリウスフェスティバルin JAPAN」「丹波の森国際音楽祭」「北欧音楽祭すわ」はじめ、国内外の音楽祭に出演。「シベリウス没後50年記念」、「シベリウス生誕150年記念」にて『クッレルヴォ』のソリストを務める。
03年よりピアニスト水月恵美子氏と4年間8回の公演「シベリウス歌曲全曲演奏会」、シベリウス作品を核とした5年企画「シベリウスからはじまる新しい世界」を完遂。09年道銀芸術文化奨励賞を受け、札幌交響楽団とシベリウスの管弦楽歌曲を演奏。北欧をテーマとした「Nordic forest in Sapporo」「北欧の森in仙台」を各5年間開催。現在6年かけ企画している「魂心(きしん)の人」、全国各地にて「SONG&GUITAR」シリーズを開催中。キリンチャレンジカップ‘06にてフィンランド国歌独唱。札幌文化奨励賞、札幌市民芸術祭大賞受賞。日本シベリウス協会理事。北海道二期会会員

中原 聡章- バス -

北海道教育大学札幌校芸術文化課程音楽コースを経て同大学院修士課程修了。これまでに札幌市新人音楽会、Kitaraス プリングコンサートなどの他、声楽アンサンブルによる演奏会やジョイントリサイタルを多数開催。

2014年10月、ハンガリーで行われた現代 音楽祭「カ フェ・ブダペスト」に札幌音楽家協議会員として参加、ブダペスト及びケチケメートでの演奏会に出演。同年11月開催のバッハ「コーヒーカン タータ」演奏会 は全国誌「音楽の友」にて高い評価を得た。オペラでは、チャイコフスキー作曲「エフゲニ・オネーギン」オネーギン役、ビゼー作曲「カルメン」エスカミーリォ役などを演ずる。また、ベートーヴェン「第九交響曲」 や、ヘンデル「メサイア」、バッハ「ヨハネ受難曲」「マタイ受難曲」「ロ短調ミサ」などの宗教曲ソリストとして、札幌を中心とし道内各地の演 奏会に多数出演。
声楽を長内勲、野田廣志の各氏に、バロック歌唱法を宇田川貞夫氏に師事。現在、厚別混声合唱団指揮者。ゾンゴラの会、ポー ル・ソーヌス、Arché各会に所属。札幌音楽家協議会、国際及び日本コダーイ協会各会員。市立札 幌開成中等教育学校芸術科音楽教諭。

指揮者

作間 令子- 指揮者 -

広島県大竹市出身。東京藝術大学樂理科卒。
帯広を中心に合唱指揮者、ピアニストとして活動する傍ら、独自の音楽教育を展開し、多くの後進を育てている。
十勝やまなみ合唱団では、常任指揮者 として、定期演奏会のほか多くのステージでタクトをとっている。毎年新しい試みにチャレンジし続けており、帯広初演の曲も数多い。
2000年のモーツア ルトのレクイエムの共演をきっかけに、古楽器によるヘンデルのメサイア全曲演奏('03年)、モーツアルトのレクイエムの再演('09年)バッハのロ短調ミサ('12年)などテレマン管弦楽団との共演で指揮 を務めた。
ハイドンとモーツアルトコンチェルトでピアニストとしての共演('06年)も果たしている。
そのほかピアニストとして、ソロリサイタル、デュオリサイタル、室内楽、伴奏などでもステージを踏んでいる。十勝文化奨励賞('00)、帯広市民劇場賞受賞('10) 

オーケストラ

コレギウム・ムジクム・テレマン- オーケストラ -

 1963年に指揮者・延原武春が結成。延原の指揮のもとテレマン作曲「マタイ受難曲」、「ヨハネ受難曲」等数々の作品を本邦初演。「第17回サントリー音楽賞」(現在もテレマンと東京交響楽団、京都市交響楽団以外のプロオーケストラは受賞していない)を受賞した日本初のプロオーケストラでもある。そのほかの主な受賞歴は、「大阪文化祭賞」、「音楽クリティッククラブ賞」、「大阪府民劇場賞」、「文化庁芸術祭優秀賞」(関西初)等。

1990年バロック・ヴァイオリンのサイモン・スタンデイジをミュージック・アドヴァイザーとし、バロック楽器(18世紀当時の楽器およびそのレプリカ)による演奏を始める。2003年にはドイツのバッハ・アルヒーフから招聘を受け「バッハ・フェスティバル」に出演し、C.P.E.バッハ「チェンバロ協奏曲Wq1」を世界初演した。

2006年からはクラシカル楽器(古典派の時代に使用された楽器およびそのレプリカ)による演奏を始め、2007年には同楽器によるF.J.ハイドンのオラトリオ「四季」を好演。「大阪文化祭賞グランプリ」を受賞した。 2012年にはドイツよりバロック・ヴァイオリン奏者ウッラ・ブンディース氏を首席客演コンサートマスターとして迎えた。

合唱団

とかちコーロメサイア- 合唱団 -

ヘンデル「メサイア」帯広演奏会 とかちコーロメサイア

ここ四半世紀以上にわたり、十勝の合唱音楽文化は、清水「第九」、音更「土の歌」、帯広「交響詩十勝」、「カルミナ・ブラーナ」など、素晴らしい足跡を残してきました。また、作間令子指揮、テレマン室内管弦楽団によるモーツァルト「レクイエム」、ヘンデル「メサイア」、バッハ「ロ短調ミサ」は大きな感動を与えてきました。
この合唱文化を受け継ぎ、このたび、ヘンデル「メサイア」の再演に取り組みます。

「メサイア」とは“救世主”という意味です。キリストが生まれて十字架にかけられ復活するまでの、三つの物語からなります。「メサイア」は、当初あまり評価されませんでした。この曲に格別の思い入れのあったヘンデルは、孤児院の慈善演奏会で毎年演奏を続け、庶民の間に大きく広まりました。あらゆる合唱の要素が凝縮しているこの曲は、ベートーヴェンの「第九」やモーツァルトの「レクイエム」にも多大な影響を与えています。3時間にも及ぶこの大曲を、今回は2時間程度の抜粋で演奏する予定です。演奏は、作間令子指揮、テレマン室内管弦楽団は古楽器を使用し、コレギウム・ムジクム・テレマン(テレマン室内管弦楽団が古楽器を使用するときの名称)として演奏します。

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